ブロックのはなし

デザインのアイデア

ブロックのはなし|コンクリートブロックを使った店舗デザイン

コンクリートブロック

よく見かける、コンクリートプロック。
だんだんと減ってきましたが、昔は庭の壁や工場の壁など、いたるところにあって
子供の頃は、のぼったり、ボール当てて遊んだり、チョークで絵を描いたみたり、昭和世代の方は特に身近な存在だったと思います。
 

積み方の種類 「芋積み」と「馬積み」

街中でよく見かける芋積みのブロック塀

よく目にするのは、これですよね。
「芋積み」という積み方でできたブロック塀。
(芋積み:水平・垂直ともに直線ラインが通る積み方)

馬積みでできたコンクリートブロック壁

そしてこれは、
「馬積み」でできたブロック壁。
(馬積み:横ラインは通るけど、半分づつずらしながら積むので、縦ラインは通らずジグザグになる。)

積み方を変えると、ちょっと違う雰囲気を出すことができます。

建築用語って、聞き慣れない言葉や、変わった言い方がいっぱいあります。
働き出しの若い頃、現場の大工や職人さんと話すと、「???」な言葉がたくさんで、うまく理解できなかったりしました。

【食堂カフェ potto】というお店では、このブロックを「お店のテーマアイテムの1つ」として使っています。
そして、それぞれのお店に合わせた「カラー」や「使い方」でデザインしています。

コンクリートブロックの色付け

コンクリートブロックは、色を付ける事もできます。
通常はペンキで塗ると思います。
でもそうすると、ブロックの質感がなくなってしまい、「いかにも塗りました」って感じになってしまうので、一工夫しています。
かなり水っぽく溶いた塗料を用いて、染み込ませるように染色する事で「もとの質感を残しつつ、色だけ変える」という方法をとっています。

目地の色替え

ブロックの目地の色を変えると、また雰囲気が変わります。
(目地:ブロックやタイル、レンガなど、部材間の隙間、継ぎ目の部分の事)
これにはちょっと、事前の工夫が必要です。
後から白色の目地材を入れるために、ブロックを深目地(目地を深め)で積んでもらってます。
この目地入れはかなり地道な作業で、職人さんが手作業で、少しづつコテで仕上げていくため、かなりの時間と労力を要します。

まわりの環境を意識したデザインを

食堂カフェpottoの都島店や交野店ではブロックをピンクにしているのですが、実は少し違った色味のピンクにしてたりします。
・路面店の都島店のピンク:グレーに近い淡い色味。
・商業施設内にある交野店のピンク:黄色を足して、彩度を少し上げた色味。
使う場所や面積量、合わせる素材などによって、同じ色でもちょっと変えたりしています。

私たちは「どこでも同じ色を使うのではなく、その場所に合わせた色を選ぶ」ということが、とても大事だと考えています。形や大きさも同様に。
その土地や地域の風土、周辺の環境、まわりの色や雰囲気などを考慮したうえで、色や形を選びデザインする。
それが「デザインにおける周辺への配慮であり、まわりの環境を考える」という事だと思っています。

店舗において、「目立つ」ということは重要ですが、
「自分だけ良ければ、、、」という独りよがりのお店にならない事も大切です。
街中にたくさんある、大きすぎるもの、目立ちすぎるもの、、、人によって感じ方が違いますが、ここをもっと深く考える必要があると思っています。

できれば、誰もが感じる良い雰囲気や影響がまわりに広がっていくような、、、
そういうお店や建物が増えて、より良い街になっていく。
私たちは、そういったデザインを目指しています。

PARKDESIGNでは、新規開業やリニューアル、リノベーションをお考えの方など、たくさんのご依頼をお待ちしております。
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