滋賀県草津市にある飲食店「つたい」
ここはホテル内の1階にあるお店で、少し特異な運営方法です。
・朝は、ホテル客専用の朝食場所として利用。
・昼の営業はなし。
・夜は、一般客も含む飲食店としての利用。
今回の部分リニューアルにあたって、大きなテーマが2つ。
・朝食の際、ビュッフェエリア(料理を置く場所)が足りない。
・洋食のカジュアルレストランから、和食をベースとした居酒屋へのイメージチェンジ。
元のお店はこういう感じでした。
洋食食堂の雰囲気のカジュアルレストラン。
朝食ビュッフェでは、中央にあるカウンターに食事を並べて提供していたのですが、置く場所があまりなく、品数が限られていました。
カウンターの長さは5.5mありますが、食器やカトラリー、料理からドリンク類まで並べると足りないなあ、といった感じです。
特にこの「ビュッフェエリアをどうするか?」といった問題は、色んなホテルでのあるあるだと思います。
ビュッフェ専用コーナーがあれば良いのですが、夜にビュッフェ営業をしない場合は無駄なスペースになってしまう。
簡単な解決方法としては、客席テーブルや折りたたみの長机を並べて場所を増やし、その上に料理を並べる。
よく見かけるパターンです。
ただ、毎日の設営や片付けに時間がかかり、見た目にもあまり良いとは言えません。
料理は、置く場所や雰囲気によって、良くも悪くもなりますよね。
「食事はまず目で楽しむ。」
より美味しそうに見える付加価値が、デザインでできる事だと思います。
今回、私たちが提案した事。
「既存カウンターの撤去」と「ビッグテーブルの新設」
メリットは、
・ビュッフェエリアの拡充。(5.5m → 11m、2倍のスペースを確保)
・運営が使う配膳エリアが、朝食時は客側が使えるビュッフェコーナーとし利用です。。
・カウンターがなくなる事で、スタッフ導線の距離短縮。
・お店が新しくなったというアイキャッチや、お店のシンボル的なものになる。
「まさかこのカウンター、壊すの?」という反応だったと思います。
私たちも思いついたものの「ほんまにする?」と何度も検討し直しました。
お店の過去の経緯や、これを行う事の大変さ、、、など知っていただけに特に悩んだポイントです。
カウンターを残しながらできる、他の方法は?
他のことに予算をかける方が良いのでは? と。
でも、思い切って皆さん決断してくれた結果、良いものになったと思っています。
ビッグテーブルは、「北山杉」という杉の古材板を使用して製作してもらいました。
50年ほどお寺で使われていたもので、重厚で良い素材の雰囲気が出ています。
和を感じるアイテムを混ぜていく事で、空気感を作る。
古材や古家具を混ぜながら、親しみや懐かしさ、こだわり感を出していく。
ありがちな民芸風のお店にならないように組み合わせていきました。
食器類が大きな和食器だったので、似合う色や素材を多く取り入れています。
新しい物も 古い物も、様々な職人さんに手を加えてもらう事で、お互いに馴染みあうものになりました。
これで完成ではなく、使いながら、工夫しながら、どんどん発展していってほしいと願っています。
PARKDESIGN(パークデザイン)では、お店の問題で悩んでいる方、ホテルのビュッフェを考えている方、たくさんのご相談お待ちしています!
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